一級建築士事務所プラス・ワイ

着々と

’緑陽の家Ⅱ’は着々と･･･そして確かに着々と進んでいます。一気に
出来上がるものではありません。今回、木製建具も多く鴨居敷居の
加工や取付だけでも一苦労といったところです。
なぜなら引き戸だけでも、片引き、引違い、３枚引き戸そして建具
が壁の中に入っていく戸袋式まで多種多様にあるからです。
この写真も一本の柱に３方向から鴨居が取りつきます。
まるで建具の交差点や～（ｂｙ彦〇〇風）


例えば鴨居の溝も１本１本彫っていく（機械）わけですが、その幅
や深さも決まりがあるんです。
私もスタッフ初心者時代、現場に所長と同行した時、大工さんと所長
との会話が全く理解できませんでした。この鴨居の溝を四七（しひち）
にするだの三七にするだの、何のこっちゃいな？？？って感じでした。
数字も寸で言ってるので四は12ｍｍ、七は21ｍｍですが頭の計算が
追いついていきませんでした。

そんなこんなでしたから現場で職人さんと会話が成り立った時は嬉し
かったですね～。現場に行くたびに新しい言葉と出会う（笑）。
この鴨居を見るたびにメジャーを当てて寸法を覚えていたことを思い
出します。

こうした枠もお客様と一緒に塗装をしています。

着々と

’緑陽の家Ⅱ’は久々の投稿となりましたが、現場では着々と工事が
進行しています。
このお家のサブタイトルにもなっている’縁側で暮らす家’、その
縁側に取りつく大きな窓。ここに座ってのんびり庭を眺めながら
日向ぼっこ・・・、そんなお客様の理想像がだんだんと現実に！


この写真の向こう側が縁側前の大きな窓になります。そして手前側の天井の
穴、もうお分かりだと思いますが天窓（トップライト）です。縁側方向は
前方に十分なゆとりがあるのですが、反対側はひな壇状になっていて隣地が
4ｍほど高く擁壁になっています。
その為、通常の窓の採光では十分に光が入りません。それを改善するための
方法として天窓を採用しています。

ただこの天窓、天窓と言いながら屋根についてるのではありません！では
どこについてるのでしょう？
その答えがコチラ。ベランダの床です。屋根の一部を切り取りベランダに
しています。そこに天窓を仕込んでいるという事です。お掃除は楽ですよ！

着々と

’緑陽の家Ⅱ’お客様と一緒に恒例となってる現場塗装を行い
ました。今日は軒裏に張る杉板の塗装です。一枚が4ｍ近く
ある板なのでなかなか大変です。予定より少し時間もかかり
明日も続けて作業です！

お客様に塗装をして頂くことで、より家に対しての想い入れ、
愛着を感じてもらえます。またその時にしかない思い出にも
なりますね！それでいてコストダウン！
いいことばかりです。時間と体力が許せば･･･。

また私も一緒にお手伝いするのでお客様との関係性も一段と
良くなっていきます。机上の上だけでなく一緒に汗をかくの
はいいですね！（寒くて汗は出ませんが･･･）
この度は私も記念に作業風景を撮って頂きました。今まで余り
自分を登場させてないので恥ずかしいですが、ちゃんと作業
してる証拠写真です（笑）。

着々と

’緑陽の家Ⅱ’の工事も上棟以後、大工さんがコツコツと仕事を進めて
います。今日は中間検査の日。なんだか中間テストみたいで少し緊張
しますね！これは法で決められた第三者機関によるチェックです。

もちろん私がすべて監理者として事前チェックしてるのですんなりと
パスします。中間検査とは筋交いや耐力壁、それに伴う金物が所定の
位置にきちんと取付されているかをチェックします。
なぜ今かというと、これらは壁の中や天井裏など完成時には見えなく
なってしまうからなんです。


この’見えなくなってしまうところ’がやっぱり大切ですね！例えば床下
（基礎部分）も床を張ると見えなくなってしまいます。床を張る前に
掃除をしてゴミ一つない状態にしています（当たり前ですが）。
そして天井裏の電気配線。これも天井を張ると見えなくなりますが線が
縦横無尽に横断しているのと、きれいに真っ直ぐ整理されているのとで
はやっぱり違いますね！

人間と一緒で外見だけではその人の本質的な魅力は伝わりませんね！
魅力的な人は何か内側からにじみ出るもの（オーラとか品みたいなもの）
がありますよね！建築もまったく同じです。
みんなピュアーだからこそ、いい住まいができていくのでしょう(^^♪
そのピュアーな現場監督さんと大工さん。垂れ幕がかかりました。

祝・上棟！

週末土曜日、’緑陽の家Ⅱ’の上棟が無事終わりました！この日、一番懸念され
ていたのが天気。それもそのはず３日前の予報が70％、前日は90％までに上
がっていたのですから。でもみんなの想いが通じたのでしょう！
当日朝には小雨となり当初より１時間遅らせたものの無事スタートすることが
出来ました！その後はいつもの息合う作業でスムーズに組みあがっていきまし
た。ではその様子を写真にてご紹介します。

着々と

’緑陽の家Ⅱ’の工事ですが基礎工事から長らくかかりましたが
今週末いよいよ上棟です！
さてここまで時間がかかったのには理由があります。それは
先行して外構工事（駐車スペース）を行っていたからです。
しかもこの工事、かなり難工事。なぜか！？

それはお隣の敷地との高低差。駐車場を作るため地盤面を掘
らなければいけません。擁壁が出来るまでは土の状態。ぎり
ぎりまで土を取る必要があったのです。当然その上にはお隣
のお家が・・・！
気がかりで気がかりで夜も眠れないと言えば大げさですが、
それぐらい気を使う工事でした。

なかなか文章ではわかりませんが、現場の職人さんは大変で
したがよくやり終えてくれました。ホッと一安心。
さて上棟日、天気予想は雨マーク･･･、でもきっと晴れる！
せめて小雨にして～。
では次回上棟の様子をお知らせします。
Before

After

着々と

前回’緑陽の家Ⅱ’の基礎工事を紹介しましたが、現場以外のところ
では上棟に向けて木材の段取りをしています。
上棟で使用する構造材には土台、柱、梁がありますが、これらを組
んでいくことを’木組み’と言います。木組みについて少しお話を！

木組みは木造建築において一番の要であり、その構造が美しいこと
（構造美）が見どころでもありました。その例は寺社建築もさるこ
とながら、古民家に使用されている海老のように曲がった丸太の梁
などもそうですね！
その曲がった丸太を逆手に取ってより強い構造にしていく先人達の
知恵は凄いですね～。
そこには棟梁の’木配り’があるんです！木を見（観）てその木がどこ
に使われたいか対話していくんです。
’あんたはここ、あんたはあっち’みたいに木を配っていく。
そこから人に使う
’気配り’が出てきたんです（多分そうだったような）。

いずれにしてもこの気配り、心配りができる人間が棟梁のように
人の上に立つ人間の資質なんでしょうね！
日常の些細なことにでも心配りができるかどうか、日々試されて
いますね！

着々と

’緑陽の家Ⅱ’は基礎工事が着々と進んでいます。今日は配筋検査の日、
鉄筋を組んだ状態を確認していきます。
この鉄筋は人間でいう骨のようなもの。骨もレントゲンで写し出され
て初めて分かるように鉄筋もコンクリートを流し込んだ後は分かりま
せん。なのでその前に確認しておく必要があるんです。



強い骨を作る為には食事や運動が大切ですね！基礎もその為に様々な
規定が設けられています。その規定に適合できているかどうかを確認
していきます。
人間も建物も骨粗鬆症にならないように気をつけなければいけませんね！

余談・・・
今日の空の様子。ブログに鉄筋を骨に例えて書こうと思いながら歩いて
いるとなぜかレントゲン写真に写る背骨か肋骨に見えてくる････。
職業病だな。

地鎮祭

先週末、これから始まる’緑陽の家Ⅱ’サブタイトル-縁側で暮らす家-の
地鎮祭を行いました。土地の神様にこの地に建築させていただくお許し
とご報告、工事の安全を祈願します。
日本人は無宗教であり多宗教とか言われますがこうした神仏とつながる
気持ちは大切にしていきたいですね！

この日は朝からあいにくの雨模様、しかしこんな日も日本のことわざに
は前向きな言葉があります。
’雨降って地固まる’
なんて前向きな言葉なんでしょう！
だから晴れていれば
今日は地鎮祭日和ですね～と言い、雨でも地固まりますね～と言えます。
言葉って捉え方なんですね！
マイナスの事もプラスに変えていけるのは言葉であり気持ちです。
そこに起きている事象（例えば雨）は変えることが出来ませんが自分の
気持ちを変えることが出来るのは言葉（言霊）です。
先日、和尚様から’大丈夫’という言葉も元々は仏教用語だいう事をお聞き
しました。神仏とつながった状態を’大丈夫’と言うそうです。
これも何気なく使ていますがいい言葉ですね！
何があっても大丈夫、大丈夫！

ちょっと話が長くなりましたがこの地鎮祭、家族みんなで鍬入れの儀を
行いました。これからこの家族の良き住まいが完成することを見守って
頂きましょう。

新・プロジェクト

これから新たな設計がスタートします（しました）。今までプロジェクト名を
その土地の地域名にしている為、今回ちょっと困ってしまいました。という
のも2015年竣工の’緑陽の家’と同地域。しかも何と何と横並びになるん
です。
なので’緑陽の家Ⅱ’という名ですがサブタイトルは'縁側でくらす家’という
名前を付けています。その名の通りどこか懐かしい縁側でのんびり暮らせ
る住まいにしていきます。

まさか自分の設計したお家が２軒並びに出来るなんて！嬉しい限りです。
しかしどこか一方では変なプレッシャーもありましたが、そこはやはり当家
の方の想いを汲んで余り意識することなく今まで通り自然体で設計してい
こうと思っています。(基本設計は大枠決まりました）

建築(住まい）は、もちろんそのご家族の資産ですが、もっと言うと地域の
資産でもあると思います。個の建築(点）が線となり面となっていくように
その地域の環境を作っているという意識を持っていくことも必要でしょう。
今回のプロジェクトもそれぞれ個性は違うけれども、共通項もあるという
住まいが横並びで街区を作っていく視点で見ていただくと面白いと思い
ますのでご期待下さい！来年春ころ完成予定です。
最初のプレゼン(打ち合わせ)の様子。図面と模型でイメージを伝えていきます。
模型も２軒並びにすることで街区をつくっていることがよく分かります。